県指定無形民俗文化財 下検地楽 / ニワトリ楽 / 行橋市
地元の神楽、下検地楽 を観てきた。
存在は知っていたものの、幼い頃は興味が向かず、今年が初めて。
ネットで情報が見当たらなかったため、今回得た情報をここにメモ。
県指定無形民俗文化財 下検地楽とは
昭和51年4月24日、県指定無形民族文化財 指定。
下検地楽は、毎年5月3、4日の両日、王野神社境内を中心に各所で演じられる楽打ち(豊前・豊後地方の太鼓踊り)である。地元では検地楽(けんじがく)の名で親しまれている。この楽の成立年代は定かではないが江戸後期には盛んに行われていたようで幕末には小倉城下にも招かれたことが記録にみえる。
下検地楽は、大人の笛吹、青年の親楽2名を除けば4歳から13歳までの男子が太鼓打ち、鉦打ち(かねうち)。楽の初めに祝詞をあげる言立(いいたて)を受け持つ子供楽である。
子供たちは浅黄染抜きの浴衣、手甲、脚絆(きゃはん)、白足袋、襷の華麗な装いで、頭にはニワトリの尾羽を飾るので「ニワトリ楽」ともいわれる。
楽の中心に神の降りる依代として花傘が立てられるなど古い様式を残している。
古式豊かで華麗な下検地楽は豊前の楽打ちの中でも異彩をはなっている。
行橋市教育委員会
(参道入口 案内板を書き起こし)
◇ 斎行日・時刻
5月3日〈お下り〉15:00〜
4日〈お上り〉15:30〜
◇ 場 所
・王野八幡神社
〒824-0051 福岡県行橋市下検地
・御旅所 / 貴宗神社
下検地楽は、5月に斎行される神幸祭〈 じんこうさい・しんこうさい・おみゆき 〉の奉納神事。
わたしの地域では「じんこうさい」と呼ばれる。
神社に祀られている神体や依り代などを神輿に移して、氏子地域内を渡御することで、始まりは神社を出発する〝お下り〟。御旅所と云われる場所に一旦納められ、復路を〝お上り〟と呼び、神社へ戻る。
◯ 楽打ち〈 がくうち 〉
胸につるした締太鼓(しめだいこ)を打って演舞。福岡豊前、大分の南部に分布。
今回わたしは、貴宗神社から王野八幡神社へ渡御する〝お上り〟に参加した。
〈 牽引する青年 〉
〈 笛吹 〉
5月4日 15:30〜
貴宗神社前で楽打ち。御神体を乗せた神輿は社殿の中に。
地域の人、親御さん、大きなレンズを携えたカメラマン達(笑)に囲まれて披露。
王野八幡神社 へ 楽を鳴らしながら。
〈 担ぎ手の青年たち 〉
近年、東九州自動車道が開通するにあたり、河川整備され、道路の流れが変わり、王野八幡神社周辺の風景は大きく変わった。
しかし、鎮守の森は保たれ、こんもりと生い茂るクスノキは健在。
観客との距離が近く、合間、幼い楽者の元に、親御さんが着衣の手直しに入ったりする。
この神事は、終始、和やかな雰囲気が漂い、地域の一体感を覚えことができる。
まさに老若男女が奏でる神楽の音を、是非、体験してほしい。
■ おすすめののアクセス方法
駅から遠いので車が便利だが、付近に有料駐車場などはナシ。
王野八幡神社前に数台車を置けそうなスペースはあるが、駐車場との看板などはないのでご注意。
2017/05/04 記
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